白い椅子と白いズボン

カフェで本を読んでいると変わった男性がいた。彼は窓ガラスに顔を近づけ、じっと何かを見ていた。ガラスに描かれている動物の模様を見ているのだろうか、だが、彼が見ているガラスには何も描かれてなどいなかった。男性はカフェに入ると、今度は椅子をひっくり返した。椅子の底を確認しているように見えたが、表記を見ているのか、それとも汚れか何かを見ているのかは分からなかった。彼はテーブルに置かれた4つの椅子全ての椅子の底を確認すると、その一つに腰をかけた。真っ白なズボンが汚れることが嫌なのだろうか。そして、男性が座ったのは私と正面に向かい合う形だった。
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