信仰

私は村田沙耶香を信仰している。ちょうど今日「信仰」を久しぶりに読んだ。この本はカルトとビジネス、世間の流行りや、世間が信じているもの。それを超現実主義な主人公が、一言で言えば、無駄だと、そう思っているのだが、決して口には出さず、鼻の穴のホワイトニングをしたり、違和感を感じながらも、騙されない自分を変えようとしていた。そして、カルトに参加し、騙される才能を手に入れようとするのだが……。
ちなみに鼻の穴のホワイトニングという概念は「信仰」や「世界99」に出てくるものだ。私は最初、実際にこの世界にあるものだと思っていた、私が知らないだけで一部の人間の間ではすでに誕生しているものだと思っていた。もしかしたら、それはカルト宗教がどこかで生まれるようなものに似ているのかもしれない。調べてみて、この世に鼻の穴のホワイトニングがないことを知ったが、いつか未来ではそれが普通になっているかもしれないと思った。
多様性という言葉が生まれ、人間はどんどんと自由に個人的になっていく。そう言ったことを肌に感じるからこそ、新しいものが誕生したところで驚かないような気がした。数年前までは男が化粧をするなんて思ってもみなかった。だが、今の高校生は化粧をしていると聞く。
新しい概念は少しずつ私たちに浸透していく。カルトのように発生し、それがインフルエンサーによって人々に広まっていく。まるで布教でもするかのように。
私は村田沙耶香がいる世界に生きていて良かったと思う。私が本を好きになった、というか面白さに気づくきっかけになったのは、村田沙耶香の本だった。こんな、私の心が踊るような文章を書く人に出会ったのは初めてだ。そんな気分だった。
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