アイツの時期

昨日降った雨の影響からか、道路には折れた木の枝と葉が散乱していた。確かに強い雨だったと思う。屋根は強く打たれ激しく鳴っていたし、携帯に土砂災害警報のアラートが来たくらいだ。しかし、雨が降っている間はとても涼しく感じられた。そんなに悪くは感じられなかった。濡れるのは嫌だったが屋根の下の安全地帯で人ごとのように見る土砂降りは嫌いではなかった。私の家は大きな被害があったわけではないのだが、朝、田んぼの中が荒らされているのを見つけた。田んぼの端に足跡のようなものがあったのだが、昨日の雨のせいか、消えかけていた。だが、私の祖父は見逃さなかった。
「猪が入ったな」
「じゃあ、電柵が必要だね」
去年のこの時期にも電柵を張った。田んぼの周りに高さ30〜50cmの電柵を張ると、害獣の侵入を阻止できるらしい。実際に効果があるのかは分からないが、猪の鼻先に電流が走れば流石に逃げるような気もした。
柵を田んぼの周りに並べ終えると、それをハンマーで地面に打っていった。朝のまだ涼しいうちに作業をしていると、喉を通る空気が澄んでいてとても気持ちが良かった。電柵に草が触れると、電気の通りが悪くなってしまうので草刈りや除草剤で対策をしなければならない。そんなことを考えながら、線を張り終えた。
害獣に荒らされるのは嫌だったが、正直どっちでもいいような気がした。私は柵を張ることができたのだから。
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